つながりの中の人間
言葉と文化をもつ
人間という生きもの
今年のテーマは「生きもののつながりの中の人間」です。人間の特徴といえば、やはり言葉をあつかうこと、そして世界中に広がり多様な文化を生み出した歴史をもつことです。その一方、人間はゲノムをもつ細胞に基づき地球上の多様な生きものの一つであるヒトとして生きています。つまり私たちは今ここに、人間であると同時にヒトとして存在しているのです。
そこで今回は、これまでのゲノム解析から見えたヒトの歴史を俯瞰しながら、生物学として言葉を話す能力の起源を探る研究と、多様な民族集団の文化とゲノムの関わりを探る研究を手掛かりに、生きものとしてのヒトと文化をもつ人間の重ね描きに挑戦します。
そして巻頭のスペシャル・トークは、この春、次のステージへと歩み出す生命誌研究館から新館長と名誉館長による語り合い。紙工作は、「しっぽの生命誌」の第一弾。ニュースは館の催しに加え、Webで楽しむ生命誌いろいろです。みんなでつくる「生命誌かるた」のご応募もお待ちしています。
SPECIAL TALK
生命誌の新しい展開を
求めて
2020年4月1日より、JT生命誌研究館館長に永田和宏、名誉館長に中村桂子が着任しました。新たな体制のもと、生命論的世界観に基づく一人ひとりが幸せに生きる心豊かな社会の実現に向けて、さらに邁進してまいります。
RESEARCH & PERSPECTIVE
サルの中のヒト・
言語をもった人間
近年のDNA解析と化石研究の発展により、これまで歴史学では空白だった先史時代のヒトの動きや、文化の伝播年代について新たな知見がもたらされています。そこで今回は、生物学・進化学と人文科学の視点を併せて「生きもののつながりの中の人間」を考えます。
しっぽの生命誌❶
サルの仲間
カニクイザル
イヌがしっぽを元気に振る様子や、セキレイが長い尾を上げ下げするのを見ると、しっぽが心を表しているようで、私たちにもしっぽがあればとうらやましい気持ちになりませんか。
おまけのようにも思えるしっぽですが、実は、生きものの多様な暮らしをとてもよく表しています。しっぽのある生きものをつくり、端っこに宿る知恵を身近に飾りましょう。
INVITATION
生命誌からのお誘い新しい知のあり方を求めて
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01
みんなでつくる
「生命誌かるた」たくさんの句をありがとうございます。今、応募が少ないのは「ろ・ほ・り・ぬ・を・ゐ・や・ゑ・も」で始まる句。その他もまだまだ募集中です! -
02
『生命誌の思い―100の対話― 』
プレゼント季刊「生命誌」の創刊から99号までのすべての対話のエッセンスを集めて全体像を見渡す特製文庫本です。この機会に是非お手元に!
CARD
「みんなの広場」へ
声をお寄せください!