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とび出す食草園のチョウ

チョウの成虫がさまざまな花の蜜を吸うのに対して、チョウの幼虫は種類によって決まった種類の葉(食草)しか食べません。植物はさまざまな化学物質をつくって虫から身を守っているので、それを解毒できる幼虫だけが食事にありつけるのです。食草園をよく訪れるチョウとその幼虫と食草の関わりを紙工作でご紹介します。よく見かけるあのチョウの幼虫は何を食べているのかな? 近所で見かけた植物はチョウの食草だったんだ!身近な虫や草花を注意深く観察すると新しい何かが見つかるかもしれません。

ウラギンシジミ

翅を閉じた姿が白銀色に輝くウラギンシジミは、前翅長が20mmを超えるシジミチョウ科の中で大型のチョウです。翅を開くと褐色でオスはオレンジ、メスは青白色の斑紋で見分けることができます。一見目立ちそうな白銀色の翅は、日陰では葉の緑を反射して緑に見え、日光の下では葉の反射光に紛れて背景に溶け込みます。年に2-3回発生し、成虫で越冬します。光沢のある常緑樹の葉にうまく身を隠すことで、冬を乗り切っているのでしょう。

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アサギマダラ

長距離の飛行「渡り」をするアサギマダラは季節ごとに日本の各地で観察されます。マーキング調査によってその飛行ルートが明らかになってきており、春には台湾・南西諸島から海を越え本州を北上、秋には逆のコースで南下します。日本国内では沖縄から北海道まで観察され世代をつなぎながら移動を続け、中には2000km以上移動する個体も。なぜ海を渡るほどの長距離を移動するのか、未だ問いは残されたままです。

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タテハチョウ科

ツマグロヒョウモンはパンジーの植栽によって都市部でも観察される身近なチョウです。幼虫はスミレ科を好み、赤と黒のトゲをもつ奇抜な姿ですが毒はありません。一方、ゴマダラチョウの成虫は樹液を好み、日中クヌギなどの樹液に集まる姿がよく見られます。幼虫は緑色で頭部に2本のツノをもち、タテハチョウの仲間でもそれぞれ特徴的な見た目をしています。

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シジミチョウ科

ヤマトシジミは人家周辺でよくみられるシジミチョウ科のチョウで、カタバミを食草とします。ツバメシジミはヤマトシジミによく似たチョウですが、後翅にある尾状突起(びじょうとっき)と赤い斑点が特徴で、シロツメクサなどが食草です。どちらも、翅の表面は雌雄で異なり、オスは鮮やかな青色部分が広く、見分けることができます。小型で、地面近くを飛ぶことが多いので目に留まりにくいですが、時には足を止めてシジミチョウを探してみてください。

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アゲハチョウ科

ナミアゲハとキアゲハは、成虫の翅の模様がそっくりで生息域も共通していますが、蛹になる直前の幼虫の模様や、食べる食草は全く違います。ナミアゲハの幼虫はミカン科、キアゲハの幼虫はセリ科が食草です。幼虫の模様はそれぞれの食草にうまく隠れる模様なのかもしれません。身近なアゲハチョウの仲間を探しに出かけてみましょう。

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シロチョウ科

モンシロチョウやキタキチョウは春になるといち早く見かける春のチョウの代表です。どちらもシロチョウ科と呼ばれる仲間で、成虫は白や黄色と違いがあるものの、幼虫の姿形はそっくりです。しかし、食べる食草や越冬の方法はさまざま。机の上で蝶を観察しましょう。

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ご利用について

  • PDFデータをダウンロードし、ご家庭でプリントアウトして組み立ててください。
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  • 展開図は、A4サイズのやや厚めの紙(厚さ0.23ミリ/ハガキ程度)にプリントアウトしてください。各メーカーから販売されている「フォトマット紙」や「ペーパークラフト専用紙」がおすすめです。また、質感のある紙にプリントすると、独特の雰囲気を楽しむことができます。
  • プリントする際は、用紙に合った高画質モードで、「用紙サイズに合わせる」ではなく、「実際のサイズ」でプリントしてください。