ナナフシのからだの形は枝にそっくりです。孵化したばかりの赤ちゃんも大人と同じ枝のよう。脱皮を繰り返してぐんぐん大きくなります。
1997〜 1F展示ホール
水槽の中のナナフシたち。大阪の伊丹市昆虫館からいただいたヤエヤマトガリナナフシ(旧名アマミナナフシ )です。ひょろひょろとした枝のような脚や胴はなんとも奇妙ですが、なんだか愛嬌があります。「擬態」と「再生」という生きものの生存戦略を教えてくれる生命誌の大事な役者です。
展示では、東南アジアの巨大ナナフシなど、世界のナナフシ標本や、脚を自切したナナフシの再生標本もご覧いただけます。
みどころ01
枝とナナフシの区別はつく?
植物に溶け込んでいるナナフシを見つけよう。
水槽をよく見ると、枝にぶら下がったり、枝から枝へゆっくり移動するナナフシたちが見えてきます。このように周囲の物や他の生きものに似た姿をもつことを「擬態」といい、天敵から身を守るのに役立っていると考えられています。
みどころ02
切れた脚や触角は再生する。
でもときに間違いも。
ナナフシたちを観察すると、脚が欠けていたり短い個体がよく見つかります。脚や触角がとても切れやすいのです。でも失った部分は少しずつ再生します。見事なしくみですが、ときに触角の位置に脚が生えるという間違いが起きることも。生きものの形づくりを教えてくれる興味深い現象です。
みどころ03
巨大なナナフシ。
昆虫の中では世界最長!
ナナフシの仲間(ナナフシ目)は世界に約2500種。枝や葉に似た姿をもつものが多く、あまり目立ちませんが、中には巨大な種もいます。展示してある東南アジアのナナフシは体長30cm以上あり、お行儀よく標本箱におさまりません。