詳細
日時
2005/07/16(土) 14:00〜15:30
場所
JT生命誌研究館1Fコンファレンスルーム(入館無料)
出演者
小田広樹 研究員
(ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ)
参加方法
※参加無料
※事前申込不要
担当
小田広樹 室長 (ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろう 細胞・発生・進化・研究室 )
内容
オオヒメグモのDelta遺伝子は後体部の形成に必要である。 |
ハエとクモは同じ節足動物ですが、ハエは昆虫類、クモは鋏角類に分類されています。一体、何が違うのでしょうか? 違いを違いとして明確に認識するには、何が同じなのかということも同時に知っておく必要があります。私たちは、動物の形が違うとはどういうことなのか、細胞/遺伝子/分子のレベルで解き明かそうとしています。
最近、RNA干渉法という特異的に遺伝子機能を低下させる方法が開発されたことで、私たちの研究分野に大きな革命がもたらされました。この方法は、私たちが実験材料として使っているオオヒメグモに対しても適用できます。私たちはこの手法を活用して、遺伝学的知見の蓄積したショウジョウバエと、同じ節足動物門であるが系統の離れているオオヒメグモを比較し、発生システムの共通点と相違点を洗い出しています。講演では、私たちの最新の実験データを紹介するとともに、オオヒメグモの美しいダイナミックな胚発生を堪能していただけるようにしたいと考えています。
このイベントを開催する研究員をご紹介
小田広樹 (室長)
- 研究分野 発生生物学、細胞生物学
- 学位 博士(理学)
動物多様化の背景にある細胞システムの進化に興味を持っています。1) 形態形成に重要な役割を果たす細胞間接着構造(アドヘレンスジャンクション)に関わる進化の研究と、2) クモ胚をモデルとした調節的発生メカニズムの研究を行っています。
レクチャーについて
JT生命誌研究館の研究員をはじめとするさまざまな分野の研究者が、探究と発見の日々をお話します。
進行形の研究、そこで考えたこと、苦労話など研究を身近に感じる絶好の場です。
レクチャーを聞いた後には、会場も一体となって話の輪が広がります。入場無料です。