「 生 き て い る 」 を あ ら わ す 知 を 求 め て
30th ANNIVERSARY
JT生命誌研究館は、生きものの基本単位である細胞と、その中のゲノムに込められた歴史を読み解く実験研究を行い、その成果を誰もが触れられる形で美しく表現するという「科学のコンサートホール」です。30年間、研究と表現の両分野でさまざまな試みを行ってきました。
研究活動では、チョウやイモリ、クモ、オサムシなどの身近な生きものから、進化や共生のしくみを研究してきました。分子や細胞のふるまいを可視化し、ゲノムを分析し、主流であるモデル生物の研究だけでは見えてこない重要な点を明らかにしました。具体的な研究成果から、発生・進化・生態系、それぞれの分野の研究の進展を方向づけるような仕事をめざして、各研究室が試行錯誤を続けています。
表現活動では、生きもの研究をいかにして多くの人と共有し得るか、そのための表現に取り組んできました。生命科学が細分化していく中で、先端の研究成果だけを集めても、全体像は見えないままです。何億年もの時間がかかる進化や、肉眼では見えない細胞の中の遺伝子の複雑なはたらきを、正確に伝えると同時に、人々の心に届き、生きていることの本質を問いかける美しい表現に挑戦し続けています。
ゲ ノ ム が 紡 ぐ 生 き も の の 個 性 と 関 係 性
JT生命誌研究館の30周年を記念して、研究館で活動する研究者をはじめゲノムを切り口に生きものの不思議に迫る研究者たちが研究館に集い、語ります。
- 日程
- 2023 10/1(日)
- 場所
- JT生命誌研究館 周辺案内
〈分子が支える生きものの個性〉
〈細胞世界に生まれる個性と関係性〉
〈生きものの個性と関係性の起源〉
〈ゲノムにコードされる個性と関係性〉
近年、飛躍的に発展したゲノム解析技術を駆使し、分子、細胞から進化、生態系まで、独創的な研究を展開する8名の研究者が研究館で講演と座談会を行いました。生命誌研究のさらなる展開を見据え、生命科学の新たな問いとそこへのアプローチを考える足がかりとなる会になりました。
催しについての詳細は下記のページをご覧ください。
催しの一部を、季刊「生命誌」の記事と動画で
ご覧いただけます。
生 命 誌 か ら 生 命 科 学 の 明 日 を 拓 く I V
JT生命誌研究館のある大阪府高槻市で記念の催しを開きます。山極壽一氏の講演、及び小説家の小川洋子氏と生命誌研究館館長の永田和宏を交えた鼎談、ホワイエでのミニ展示を実施する予定です。
- 日程
- 2023 9/30(土)
- 場所
- 高槻城公園芸術文化劇場 北館 周辺案内
JT生命誌研究館30年のあゆみ
科学を私たちの言葉で
人類の飛躍と没落
— 共感社会と言葉のもたらした世界
タイムテーブル
13:15 | 開場 |
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14:00 | 開演 |
14:20 | 講演 山極壽一(総合地球環境学研究所所長) 「人類の飛躍と没落ー共感社会と言葉のもたらした世界」 |
15:20 | 休憩 |
15:35 | 鼎談 山極壽一(総合地球環境学研究所所長) × 小川洋子(小説家) × 永田和宏(JT生命誌研究館館長) 「科学を私たちの言葉で」 |
16:50 | 閉幕 |
当日は永田館長のご挨拶に続いて、山極壽一先生が講演を行い、共感力がヒトを育んできた歴史をたどりました。講演の後は、永田館長がホストをつとめ、山極先生に加えて小説家の小川洋子さんをお迎えした鼎談を行いました。
言葉によって生まれた時間と物語から見る人間について語り合い、改めて、生きものとしての人間を見つめ、研究館の次への一歩を考える場となりました。
催しの一部を、季刊「生命誌」の記事と動画で
ご覧いただけます。
科 学 の 未 来 と 生 命 誌
これまでJT生命誌研究館を支えてくださった皆さまに感謝を伝える催しです。中村名誉館長らによる『生命誌版 ピーターと狼』の音楽と語りで、生きものの世界を楽しむという生命誌の基本を改めて感じてください。さらに永田館長が、山極寿一先生をお迎えしての対談を行います。細胞生物学と霊長類のフィールド研究という、異なる分野から見た科学の楽しさを語り合います。これまで支えてくださった皆さまと、これからの研究館の役割を共に考える皆さま、多くの方のご参加をお待ちしています。
- 日程
- 2023 5/27(土)
- 場所
- 浜離宮朝日ホール 周辺案内
生命誌版『ピーターと狼』と
共に歩んだ30年
科学のおもしろさをみんなと共有したい
—答えより問いを求めて—
タイムテーブル
13:15 | 受付開始 |
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14:00 | 開演 |
14:15 | お話 中村桂子 「生命誌版 『ピーターと狼』 と共に歩んだ30年」 |
15:25 | 休憩 |
15:40 | 研究活動紹介映像 「生きもの愛づる人々 III」 |
16:05 | 対談 山極壽一 × 永田和宏 「科学のおもしろさを みんなと共有したい—答えより問いを求めて—」 |
17:25 | 閉幕 |
永田和宏館長の挨拶に続き、中村桂子名誉館長が研究館の30年を振り返りました。研究館が大切にしてきたことを改めてお伝えし、講演の後は生命誌版『ピーターと狼』の演奏を行いました。続いて永田和宏館長が山極壽一先生と対談を行い、科学の中で問いを抱くことの大切さや、科学の発展と文化との関わりになどついて語り合いました。
会場で研究活動の紹介映像「生きもの愛づる人々 III」を上映しました。
催しの一部を、季刊「生命誌」の記事と動画で
ご覧いただけます。
生 き も の の 不 思 議 を た の し む
JT生命誌研究館のこれまでの試みを伝える出張展示と、研究員によるレクチャーを行います。
- 日程
-
2023
5/30(火)
〜6/11(日) - 場所
- たばこと塩の博物館 周辺案内