年度別活動報告

年度別活動報告書:2015年度

アゲハチョウの食草選択と進化

尾崎 克久(研究員) 吉澤 靖貴(奨励研究員)

廣嵜 由利恵(研究補助員)

 

はじめに

 動物が外界に存在する化合物を認識することを「化学感覚」と呼ぶが、化学感覚は味覚と嗅覚に大別される。陸棲生物においては、水溶性・脂溶性の不揮発性化合物を感覚器官が接触して認識するものを味覚、揮発性化合物を非接触的に認識するものを嗅覚と呼ぶ。化学感覚は生物の生存にとって不可欠な機能であり、寄主選択・配偶行動・集団生活の維持・社会性の構築など、生存上の様々な役割を担っている。寄主選択に関わる化学受容の仕組みに変化が生じた場合、それまでとは異なる空間を生息の場として利用する集団が現れることで棲み分けが起こり、棲み分けた状態が何世代にもわたって繰り返されることによって変化が蓄積し、やがて種分化へとつながると考えられている。このような変化は、進化の歴史を物語る証拠としてゲノムに刻まれる。動物と環境との関わりにおいて中心的な機能である化学感覚に関わる分子機構の解明は、生物の多様化・種分化・環境への適応の仕組みを解明するために、最も有力な手がかりになると考えられる。

 昆虫は地球上で最も多様化した生物で、現時点で学名が付けられている全生物種の過半数を占める。昆虫の中で2番目に大きなグループとされる鱗翅目昆虫(チョウとガのこと。近年は「チョウ目」と呼ばれるようになりつつあるが、本報告書では「鱗翅目」とする。)は、被子植物の誕生後に登場した新しいグループであると考えられており、99%以上が植食性で、その多くが特定の範囲の植物のみを寄主として利用する。アゲハチョウの仲間も他の多くの鱗翅目昆虫と同様に、特定の植物のみを利用する範囲の狭い寄主選択をしており、寄主選択とアゲハチョウ科の進化には相関関係が認められる1。しかし、卵から孵化したばかりのアゲハチョウの幼虫は体が小さく移動能力が低いため、広い環境中を歩き回って自力で餌を探索することは困難である。そのため、飛ぶことができ移動能力の高いメス成虫による正確な植物種の識別と産卵場所の選択は、次世代の生存に大きな影響を与えることになる。メス成虫は産卵の直前に前脚で植物に触れることで、前脚ふ節にある化学感覚子(図1)を通じて植物に含有する化合物を感じ取り、その組み合わせによって産卵行動が引き起こされる。ナミアゲハ(Papilio xuthus)では、主な食草であるウンシュウミカン(Citrus unshiu)の葉から10種類の化合物が産卵刺激物質として同定されている2。他にも数種のアゲハ類で産卵刺激物質が明らかにされており、これら化合物の構造を比較すると類似性が認められる。このことから、植物の系統的類縁性とは無関係に、植物に含まれている化合物の類似性が寄主転換の可能性を支え、食性の進化を可能にしたのではないかと考えられている3。これまでに報告されている産卵刺激物質は全て不揮発性で、前脚ふ節で接触して感じていることから、アゲハチョウは産卵刺激物質を「味」として認識していると考えられている。前脚での味の感じ方に変化が生じた場合、それまでとは異なる植物を選択する集団が現れて、棲み分けによる隔離を出発点とする同所的種分化という現象を引き起こしたのではないかと考えられる。

 セリ科食性のキアゲハ(Papilio machaon)は、アゲハチョウの仲間では新しいグループとされており、ミカン科食性のナミアゲハと共通の祖先から分化したと考えられている。成虫と幼虫の両方から食草の認識に関わる遺伝子群を解明し、近縁種間で比較することができれば、食草転換を原動力として起きた進化という現象のメカニズムを理解する重要な手がかりになると考えた。

 昆虫の味覚に関する研究が本格的に始まったのは30年以上遡るが4、味覚受容体は2000年になって初めて7回膜貫通型受容体(以下7TMRと略)が報告された5。昆虫化学受容の7TMRは一次構造の多様性が高く、しかもGタンパク共役型受容体(GPCR)とは別の遺伝子ファミリーであり6、脊椎動物から報告されている味覚・嗅覚のGPCRに対する類似性を手がかりとした探索は困難であった。実験的手法を用いた取り組みではついに昆虫化学感覚7TMRを発見した研究者は現れず、ショウジョウバエの全ゲノム配列7の情報科学的解析によって初めて味覚7TMRの候補遺伝子ファミリーが同定されたのである8。これまでに報告されている昆虫化学感覚受容体は昆虫種間でも類似性に乏しく、それぞれの生活史に合わせて独自の多様化をしている可能性が示唆される。情報学的手法で候補遺伝子が見つかった後も、昆虫の味覚受容体は極端に発現量が少ないことなどが原因となって解析は困難を極め、機能が解明されているものはまだ少ない5,9

 この様に、昆虫の化学感覚に関わる遺伝子群を解明する取り組みは困難の多い研究分野であったが、近年の次世代型シークエンサーの急速な発展はめざましく、ある組織で発現している遺伝子群を網羅的に解析することが難しいことではなくなった。味覚による食草認識機構の全容解明に取り組むことが可能となる環境が整いつつある。

 本研究は、主たる食草の産卵刺激物質が明らかにされているアゲハチョウ科昆虫を材料として用い、メス成虫前脚ふ節に発現する味覚受容体遺伝子及び化合物結合タンパク遺伝子をクローニングし、その機能と特徴を明らかにすることを目的として取り組んでおり、昨年度までの取り組みで、ナミアゲハから産卵刺激物質のひとつであるSynephrine(シネフリン)に特異的に応答する受容体を発見し、分子・細胞・神経・行動の全ての面から機能を解明している10。また、電気生理実験により、産卵行動を引き起こすために複数の産卵刺激物質を同時に認識する必要がある仕組みについて、神経プロファイルを解明している11

 今年度は、WetとDryの両面から改良されたRNA-seqにより、味覚受容体遺伝子の発現パターンを効率よく解析・比較できるようになった。また、幼虫口器感覚子の電気生理実験により、成虫が「産卵刺激物質」として認識している化合物の一部を、幼虫も口器で味として認識していることを発見した。

 

結果と考察

1. 数種アゲハチョウから味覚受容体遺伝子の候補を発見(活動計画番号: 1, 2)

 メス成虫による味見の仕組みは、食草選択を理解する上で最も重要な情報の一つである。成虫の前脚や触覚など、特定の組織で発現している遺伝子群を網羅的に解析することを可能にしたRNA-seqに関連する技術をWet研究(2014年度活動報告書)とDry研究の両面から改善したことにより、昆虫化学感覚7TMR遺伝子を高効率かつ高精度に検出することが可能になった。数種アゲハチョウ成虫の前脚を用い、この手法で7TMR遺伝子の完全長配列と期待されるContig(シークエンスデータを結合した塩基配列)を作成し、大規模な種間比較に取り組んでいる。シネフリン受容体PxutGr1と配列や構造が類似する遺伝子について興味深い発見があったので、これらについて報告する。

 

 

1-1 RNA-seqデータのアセンブル技術を改善

 RNA-seqのデータはTrinityという専用のソフトウエア12を使ってde novoアセンブル(土台となる既知配列がない状態で、短い断片に分断された状態のシークエンスデータを用いて新規に遺伝子配列を結合すること)を行っている。完全長配列を解明済みのナミアゲハ・シネフリン受容体(PxutGr1)を指標として、当館に導入している次世代型シークエンサーMiSeqの1ラン分のデータ(4千万~5千万リード)でアミノ酸配列をコードする領域の全長配列を含むContigが得られる条件を検討した。

 次世代型シークエンサーのデータを2億リード使うと、Trinityのパラメータ設定はあまり大きな影響がなくPxutGr1の全長を含むContigが得られることを確認しているが、これはMiSeqの4ラン分~5ラン分(約100万円~125万円分)のデータ量であるため、一つの組織で発現する7TMR遺伝子を探索する目的としては費用の負担が大きい。そのため、できるだけ少ないデータ量で効率よくアセンブルする手法を見つける必要がある。

 一般的に、アセンブル結果の統計値から1. 推定遺伝子数、2. N50の長さ、3. Contigの平均長等の値を見てアセンブルの精度について判断するが、これら統計値が最良となるパラメータ設定では化学感覚7TMR遺伝子のContigが全長とはなりにくいため、MiSeq V3 kit 600 cycle 1ラン分のデータで味覚7TMR遺伝子の全長Contigを高精度に取得できるパラメータの組み合わせを探索した。

 約500塩基の長鎖インサートのライブラリーを作成し、300bpのペアエンドでシークエンスしたデータ(2014年度活動報告書)を使用した場合、アセンブルの前にin silicoノーマライゼーション(ライブラリー作成時に生じた、配列データの人工的な重複を取り除くこと)を行った上で150bp以下の短さのリードを除去する設定をすると、統計値としては最適な結果が得られることを確認した(最適値)。この設定のアセンブルで得られたContigからは、アミン類のGPCRを始めChemosensory ProteinやOdorant Binding Proteinなど多くの遺伝子ファミリーのコード領域全長を含むと期待できる配列が確認され、高精度なContigが得られていることが確認できた。しかし、PxutGr1については短い断片が二つ見つかっただけで、それらをつなげても全長配列は得られなかった。

 上記の最適値から、パラメータをどれか変更するとアセンブルの精度を示す統計値は悪化するが、PxutGr1の部分配列が長くなったり検出される断片配列の数が増える場合があることを確認した。このことから、統計値の悪化を容認しつつPxutGr1のアセンブル効率を向上させることができるパラメータがあるのではないかと考えた。アセンブルのパラメータを変更しながら得られるContigの変化を確認すると、in silicoノーマライゼーションを行わず、それ以外のパラメータは最適値と同じにすることで、もっとも少ないリード数でPxutGr1が完全長になることを確認した。この設定でMiSeq V3 kit 600 cycle 1ラン分のデータ全量(約5000万リード)を使ってアセンブルを行うと、PxutGr1は選択的スプライシングによる2種類の転写産物が別のContigとして結合された。仮にこの2種類のContigをロングタイプ (PxutGr1L) とショートタイプ (PxutGr1S) と呼ぶ。PxutGr1のロングタイプとショートタイプのアミノ酸配列をアライメントすると、ショートタイプではエクソンが一つ抜けていることがわかる(図2)。

図2 PxutGr1ロングタイプとショートタイプのアライメント
エクソンが一つ抜けているが、そこ以外は完全に一致している。これらが別のCongitとして高精度にアセンブルされる。

 

 昨年度の段階では、RNA-seqによって得られた断片的な配列をゲノム配列にマッピングすることによって手作業で全長配列を構築したことを考えると、解析技術に大きな進歩があったと言える。他種アゲハチョウのRNA-seqデータもこの設定でアセンブルすることにより、未知の化学感覚受容体遺伝子の全長配列が効率よく得られるのではないかと期待される。

 
 

1-2 キアゲハGr1ホモログの全長配列を取得

 キアゲハの受容体候補遺伝子は、昨年度の時点では断片的なContigしか得られていなかったが、上記の解析方法の改善により同じデータから全長配列が取得できた。アミノ酸配列がPxutGr1に類似性を示すこの候補遺伝子を、機能がわかるまでの仮称としてPapilio machaon Gustatory receptor 1 (PmacGr1) と呼ぶことにする。 PmacGr1の配列は、キアゲハのメス成虫触角のRNA-seqデータからは見つからないことから、成虫前脚に特異的に発現している可能性が示唆される。食草選択に関わる味覚受容体の候補として、重要な遺伝子である。

 PmacGr1は、PxutGr1と比較して5'側が15塩基短く、3'側が15塩基長いため、コード領域全体としてはほぼ同じ長さであった。アミノ酸配列をアライメントすると、昆虫の化学感覚受容体としては高い保存性を示し、膜貫通領域推定アルゴリズムでは7回膜貫通型と予測され、シネフリン受容体PxutGr1と類似した立体構造を持つことが期待される(図3)。このことから、シネフリンという化合物はセリ科植物には含まれていないにも関わらず、キアゲハのメス成虫は前脚でシネフリンを認識できる可能性が期待される。C末端側の第7膜貫通領域についてはあいまいな推定となっているが、一般に昆虫化学感覚7TMRはC末端が短い傾向があるので、末端付近の方が正解ではないかと考えられる。


図3 PmacGr1の構造予測
TMHMMを用いた膜貫通領域の予測では、7回膜貫通型であると推定された。

 

 もしキアゲハの味覚受容体PmacGr1が、食草であるセリ科植物には含まれていないシネフリンを認識できるのであれば、どのような役割のために存在するのであろうか。一つの可能性として、シネフリンの味を手掛かりとして、かつては食草であったシトラス属植物には卵を産まないように忌避する行動に役立っている可能性があるのではないだろうか。これまでの取り組みにより、産卵行動を抑制する「産卵忌避ニューロン」の存在を示唆する結果が得られており(未報告)、シネフリン受容体が産卵誘導ニューロンから産卵忌避ニューロンに発現場所を変更し、シネフリンを認識する機能を維持しているとすれば、食性転換という現象のきっかけを生み出すことに貢献しうる可能性があるだろう。

 

 

1-3 クロアゲハGr1ホモログの全長配列を取得

 クロアゲハも同様に前脚のRNA-seqデータでアセンブルを行った結果、PxutGr1にホモロジーを示すContigが得られた。これを機能がわかるまでの仮称としてPapilio protenorGustatory receptor 1 (PproGr1) と呼ぶことにする。興味深いことに、PproGr1はナミアゲハと同様に選択的スプライシングによる2種類のContigが得られた。この二つのContigをロングタイプ (PproGr1L) とショートタイプ (PproGr1S) と呼ぶことにする。PproGr1も触角のRNA-seqデータからは見つからないため、成虫前脚で特異的に発現している可能性が示唆されることから、これも食草選択に関わる味覚受容体として重要な候補である。

 PproGr1Sはロングタイプの一部が抜き取られたような構造になっており、エクソンが一つ欠けているナミアゲハのPxutGr1Sと構造が類似する(図4)。ただし、現時点ではクロアゲハのゲノムを読んでいないため、どのエクソンが切り取られているのかは未確認である。ナミアゲハとクロアゲハのロングタイプ同士、またはショートタイプ同士でアライメントするとどちらもよく似た構造になっていると同時に、昆虫の化学感覚受容体としては高い保存性を示した(図5)。ただし、ショートタイプは最初の60残基でのホモロジーが低いので、スプライシングパターンに違いがある可能性も考えられる。両種でスプライシングによる制御が行われ、少なくとも2種類の転写産物が作られているとすれば、何らかの生態学的意味があるのではないかと考えられる。

 ナミアゲハは3種類の産卵刺激ニューロンが同時発火したことにより産卵行動(腹部を曲げる反応)が誘導されるという神経プロファイルがあり、各種産卵刺激物質はそれぞれが特定のニューロンを刺激しているが、シネフリンだけは高電圧ニューロンと低電圧ニューロンの二つを同時に刺激できることを報告している11。クロアゲハの前脚ふ節の電気生理実験でも、ナミアゲハと同様に電圧の異なる3種類のスパイクが発生することを確認している(2013年度活動報告書)。6種類あるクロアゲハ産卵刺激物質のうち、スタキドリンとキナ酸が高電圧と低電圧の2種類のニューロンを刺激することを確認しており、ナミアゲハのシネフリンの刺激と同様の反応であると考えられる。クロアゲハの場合、ナミアゲハと違ってシネフリンへの応答は中電圧のスパイクが1種類のみであった。以上のことから、PproGr1はスタキドリンかキナ酸の受容体で、1化合物で2つのニューロンを同時に刺激するという仕組みを選択的スプライシングによって実現しているという可能性があるのではないだろうか。

図4 PproGr1ロングタイプとショートタイプのアライメント
PxutGr1と同様に、エクソンが一つ抜けたような構造をしているが、そこ以外はほぼ一致している。これらが別のCongitとして高精度にアセンブルされる。


図5 ナミアゲハとクロアゲハのロングタイプとショートタイプをアライメント
ロングタイプもショートタイプも、よく似た構造になっていると考えられる。

 

 2種のアゲハチョウで同じ選択的スプライシングにより長短2種類の転写産物が同様に作られていることと、一つの化合物で2種類のニューロンを同時に刺激できる現象との間に関連があるのかについて、慎重に調査する必要があると思われる。

 

おわりに

 化学感覚7TMRに選択的スプライシングがあることが、成虫が産卵刺激物質のいくつかを複数の感覚ニューロンで感じることができることと関連があるのかはまだ未解明であるが、1化合物を複数の感覚ニューロンで感じるという仕組みは食草選択の情報として重要な物質に対して感度を高めるチューニングのようなものではないかと考えられる。1化合物に対して同時に応答する感覚ニューロンが高電圧と低電圧の二つであるとこについてもナミアゲハとクロアゲハで共通に見られる仕組みであることから、共通祖先の段階で獲得していたものだと予想される。

 今年度の取り組みにより幾つか新しい知見が得られ、研究テーマの可能性を大きく広げることができた。しかし、これらの知見はまだ原始的な段階であるため、今後慎重にデータを蓄積していく必要がある。

 

謝辞

本研究の遂行にあたり、吉川寛非常勤顧問(BRH)、谷村禎一教授(九大)、Frederic Marion-Poll教授(INRA)、龍田勝輔助教(佐賀大)、小寺正明講師(東工大)、武藤愛助教(奈良先端大)、澤田実氏(北海道札幌市)、伊丹市昆虫館(兵庫県伊丹市)、橿原市昆虫館(奈良県橿原市)に多大な協力と助言を頂いた。

 

 

引用文献

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