生命誌ジャーナル

2016年間テーマゆらぐ

今年は生きものの基本単位、細胞から生きているを考えます。

細胞が老いる・死ぬ

日の光を浴び、呼吸をし、運動をする。日々の営みの中で、私たちのからだの細胞は変化し、老いていきます。そして毎日、多くの細胞が死んでゆく一方で、新たな細胞も生まれ続けます。

今回は、脳の老化と脳内の免疫担当細胞の関わりを探った石井さんの研究と、ウイルスに感染した細胞が死ぬか生きるかを決めるしくみを追った岡崎さんの研究を紹介します。細胞の老いと死を見つめることは、多数の細胞が関わり合う複雑なバランスのうえで成り立つ、私たちの「生きている」を知ることにつながります。

からだの中では毎日たくさんの細胞の生死が繰り返されており、昨日と今日の私は違っています。けれども、私は私。変わらないものをもちながら、変わり続けることができる。生きもののしくみは本当に見事です。小さな細胞には「生きている」とはどういうことかを知る糸口がつまっていると実感します。