生命誌ジャーナル

2016年間テーマゆらぐ

今年は生きものの基本単位、細胞から生きているを考えます。

細胞がはたらく 後編

生きものは環境との関わりなくしては生きていけません。私たちのからだには光や音など外部からの刺激を受け取る細胞と、その刺激を脳に伝える細胞があります。脳での複雑な情報処理によって環境を知るのです。

今回は、触覚を伝える小さな細胞のはたらきを捉えた仲谷さんと、睡眠時に脳の活動状態を切り替える細胞を見出した林さんの研究を紹介します。個々の細胞に注目する視点と多数の細胞間の連携の全体像を見る視点は共に重要で、その重なりから細胞のはたらきが読み解かれていくのです。

インターネットで記事を読んでいる、今、この瞬間も私の全身で細胞が様々なはたらきをしています。小さな細胞の視点で日常を見つめ、その巧妙なしくみに驚くと、自分が生きる世界が違って見えてきます。「生きものとしての私」を考える大事な視点の一つです。