カードを楽しみ、細かな内容はWEBで読むというユニークな組み合わせの季刊誌です。

2016年間テーマ ゆらぐ 90号
年刊号

細胞が語る物語を積み重ねて

 民話は聞く人が育てるという小野さんのお話に、小さな生きものの物語を聞く私たちも同じと思いました。リサーチは触覚と睡眠です。触覚は全身に広がっているので特定の感覚細胞への関心が弱かったようですが、小さな細胞のはたらきが面白い突破口になりそうです。レムとノンレム睡眠の意味を示唆する細胞が進化にもつながりそうで今後が楽しみです。サイエンティスト・ライブラリーの矢原徹一先生は子どもの頃抱いた問いを自然の中で追い続け、植物の性の意味を考察されました。生命誌が大切にする生きものへの眼の具体例です。「細胞」を「生命誌アーカイブ」で探すと、次々新しい問いが生れてきます。積み重ねによって「知の宝庫」ができていると自負しています。「生命誌年刊号」は、もう一つの知の宝庫です。手にとってくださると、さまざまな角度から生きることを考えるきっかけが見つかると思います。
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2016年間テーマゆらぐ 今年の動詞は「ゆらぐ」です。生る、関わる、続くなど生きもののありようを示す動詞を考えてきた中で、常に頭の片隅にあった言葉です。一見マイナスに見えますが、実は、生きものが長い間続いてきたのは、「ゆらぐ」という現象があったからです。DNA→RNA→タンパク質という基本的な情報の流れにさえ、ゆらぎがあります。すべてが決まりきっていたら、進化もなくどこかで滅びていたでしょう。ゆらぎが生み出す生きものらしさに眼を向け、それを生かした柔らかさをもつ社会につなぎたいと思います。大地も時にゆらぐことで続いてきていることを忘れずに、生き方を考えなければなりません。

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生命誌年刊号

『ゆらぐ』 生命誌年刊号 vol.88-91 中村桂子 編集

季刊「生命誌」88-91号の内容を一冊の本にまとめました。
(A5版変形サイズ・256ページ)
定価:本体1,600円+税/発行:JT生命誌研究館
発売:新曜社/発行日:2017.10.15
全国書店、研究館グッズコーナー及びこのホームページの通信販売にてお求めになれます。

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