サマースクール 2013年度の報告

ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ
「小さな生き物を見つけて映像を作ろう!」

今年は、「小さな生き物を見つけて映像を作ろう」というテーマでスクールを行いました。生き物の研究はまず観察を通して、どんな生き物のどんな側面を研究したら面白いかを直感的に感じることからスタートします。この研究の最初のステップは個々の研究者の感性が最も問われるはずのところですが、先人たちによってありとあらゆる情報がきれいに整理されている時代おいて、自由にじっくりと、純粋な探究心をもって生き物そのものに触れる機会は少なくなっているように思います。今回のサマースクールは簡単なようで難しい、研究者の感性を育む課題に取り組みました。

私たちの研究室の活動には中学生と大学生の2人の方にご参加いただきました。研究室のメンバーと一緒になって2つのグループを作って生徒の活動を研究室のメンバーがバックアップするという形で活動を行いました。まず、JT北門脇の水路の水たまり、畑の脇の水路、芥川2カ所の合計4カ所で泥、砂利、藻などを含む水を採取し、研究室に持ち帰って、それらの中に含まれている水生生物を探して観察しました。観察は生徒自身が3種類の顕微鏡と静止画撮影、ビデオ撮影、タイムラプス撮影のできるカメラを使いこなして行いました。生徒がどんな生き物を見つけてどのような撮影を行うかは全くの自由です。唯一のノルマは自分の発見を映像にすることです。生徒にとって「自由」はちょっと難しかったかもしれませんが、採取してきた水の中には非常に多様な未来の研究素材が詰まっていたと思います。

小田広樹(研究員)

参加者の感想

生物の多様性を感じた2日間

参加者:M.I.

今回はJT生命誌研究館サマースクールに参加させて頂きありがとうございました。私は生物学を勉強している大学3回生で、JT生命誌研究館のラボでの研究内容は実際どのような感じなのか知りたいと思い今回このサマースクールに参加させて頂きました。

私が参加したハエとクモそしてヒトの祖先を知ろうラボは、研究員のみなさんが面白い方ばかりでいつも笑顔がたえないとても良い雰囲気のラボでした。2日間で行った実験内容はハエとクモ胚のタイムラプス観察、野外で採取したサンプルから生き物を見つけ出して観察、米麹菌などの菌類の観察の3つでした。私は今までタイムラプスを使った経過観察を今まで行ったことがなかったので今回させていただけてよかったです。また、卵膜をはがして生かしたまま胚の成長を観察できるようにする方法も興味深かったです。野外サンプルの採集では、たくさんの生物を発見することが出来ました。一見人間の目ではなにもいないように見える、枯れた水路の水たまりのような場所の水にも顕微鏡をのぞくとたくさんの生物がいて、あらためて生物の多様性を感じることが出来ました。

参加者の自己紹介も含めたランチパーティーでは、他のラボの方や他の参加者の方たちとも交流できる機会も用意されていて、年齢も経歴も様々な参加メンバーとお話したり、他のラボの研究員方のお話も聞かせていただくことができて嬉しかったです。

今回の2日間で触れたことを生かして今後自分が勉強したい分野を決めたいと思いました。最後に、小田先生 研究室のみなさん(特に佐々木さん 逸見さん!)2日間という短い間でしたがお世話になりました!

たくさんの初めて

参加者:T.M.

この度は、「ハエとクモ、そして人の祖先を知ろうラボ」の研究員の方々には大変お世話になりました。実験の手順の説明は、とても分かりやすかったです。ありがとうございました。

今回、一番体験できてよかったと思うことは、普段学校で使用したことがない薬品を自分で使いこなして実験できたことです。また、使っていた薬品の多くのものは、家庭で一般に使われている洗剤等に含まれているということを知って、またまた驚きました。

特に、タイムラプス観察に関しては、言葉、やり方、実践はもちろん初めてでしたし、生き物(今回はハエとクモ)の卵をこんなに熱心に観察したのも今回が初めてでした。ハエとクモの卵は、小さいし、顕微鏡で1枚写真を撮ったぐらいでは変化を読み取ることはできないけれど、時間をかけてタイムラプス観察することで、中で回転している様子や、クモの足の形が出来ていく様子が観察できました。

芥川や近所の水路での野外サンプル採集では、自分の身近な芥川の生物の多様性や、ミクロの世界の生き物について知ることができ、とてもいい機会になりました。

カビのタイムラプス観察は失敗に終わってしまいましたが、別のタイムラプス観察を見せてもらうと、菌の増殖の様子が目に見える速さで見ることができ、カビの繁殖のしかたが理解できました。
画像編集等のパソコンやFijiを利用した作業も始めてやったので、今後も何かに活用できたらいいなと思います。

本当に貴重な体験をたくさんやらせていただきました。実験に使用していた薬品は、大概は家庭で一般に使われているものばかりなので、自主的な自由研究を進んでやっていこうと思います。

これからも生命誌研究館をたびたび訪れて、普段学校で得られないような知識をどんどん取り込んでいきたいです。ありがとうございました。

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