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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【細胞のはたらきを語る映像作品の貸出しをはじめました。】

2019年4月1日

川名沙羅

春ですね。今朝も気づかぬ間にからだに入り込んだ花粉に反応して眼と鼻がムズムズです。細胞たちが起こす過剰な免疫反応は、私が頭の中で「静まりたまえ」と念じてもおさまりません。こんな時は自分が多種多様な細胞で成り立っているのだとちょっとだけ実感しますが、普段はまったく自分の細胞のことなど意識しません。なぜなら細胞の大きさは1ミリの1/100ほど、ものすごく小さいからです。眼に見えない私の37兆個もの細胞たちひとつひとつが生きているなんて、本当にすごいことです。

前置きが長くなりましたが、小さな細胞のはたらきを表現したいと2017年に映像作品「細胞が語る、細胞の物語」をつくり、研究館1階の展示室「細胞展」で上映しています。この度、この作品のDVDを館外でも活用できるようにしました! 「授業などで使いたい」という声をうけての取り組みです。非営利目的の団体、個人の方にむけて無償でお貸出しします(くわしくはこちらをご覧ください)。

自分のからだの内側で何が起こっているのか、私は全然知らないと気づくと不思議でなりませんが、日常の暮らしを見る視点が増えることは本当に楽しいことだなと思います。映像作品を多くの方にみていただけると嬉しいです。もちろん展示室でも引き続き上映しますので、高槻にもぜひいらしてください。

映像作品(約17分)の中では細胞内小器官のたらきについては「つくる・こわす・たもつ・まとめる」を切り口に語っている。また顕微鏡でとらえた複雑な細胞動画像を見ることができる。細胞内の細胞骨格の様子 提供:加藤薫(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)

(左)映像作品(約17分)の中では細胞内小器官のたらきについては「つくる・こわす・たもつ・まとめる」を切り口に語っている。また顕微鏡でとらえた複雑な細胞動画像を見ることができる。(左)細胞内の細胞骨格の様子 提供:加藤薫(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)

映像作品(約17分)の中では細胞内小器官のたらきについては「つくる・こわす・たもつ・まとめる」を切り口に語っている。また顕微鏡でとらえた複雑な細胞動画像を見ることができる。細胞内の細胞骨格の様子 提供:加藤薫(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)

研究館1階「細胞展」の様子

[ 川名 沙羅 ]

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