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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【細胞社会を描いた「細胞展」と、体を動かす「生命誌アーカイブ」】

2018年10月1日

川名 沙羅

生命誌研究館の展示ホールはいかに研究の成果を伝え、楽しさを共有するかの試みの場です。今年の夏、2つの試みが展示ホールで形になりました!

ひとつは新しくなった細胞展の部屋です。からだは多種多様な細胞が互いに関わり合うことで成り立つ細胞社会だと実感する空間にしたいと、床面も使って表現をしました。ごはんを食べたり、歩いたり、ぼんやりしたり、私たちのいつもの日常を小さな細胞の視点から語ります。昨年完成した映像作品と合わせて是非ご覧ください。からだの中から「おーい、おーい」と呼び合う細胞の声が聞こえてくるかもしれません。

もうひとつは、季刊「生命誌」の25年の蓄積をめぐる「生命誌アーカイブ」の展示です。からだの動きを使って画面を操作する、新しい表現をインタラクションデザイナーの奥田透也さん(株式会社 昭和機電)とつくりました。興味のある分野から生命誌の世界に入り、自然科学から学問を越えて、哲学、芸術、文学など様々な人間の営みに出会うことができます。

つくる過程ではさまざまな選択肢のなかで悩み、本当に大事なことはなんだろうと考え続け、形ができあがっていきます。形が完成したらこれがゴールではなく、いろいろな方に見ていただくことで、さらに育ててきたいなと思います。展示ホールに感想ノートがありますので是非、お声をお寄せください。遠方の方は「生命誌の広場」からお願いします。

[ 川名 沙羅 ]

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