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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【最近の心配事】

2014年7月15日

有馬えり奈

3月末、食草園のお世話を担当していた藤田ガイドスタッフが退職されました。この4月からは私と他のガイドスタッフで、花を植え、お水をあげています。私は小さい頃にトウモロコシやトマト、ちょっと気味の悪い見た目が気に入ったウツボカズラを育てたことはありますが、「庭」というスケールの大きいものをお世話したことはありませんでした。4月以降、これまでと比べてチョウの来園回数がなんとなく減っている気がして不安な日々を送っています。訪れてはいるけれどタイミングが悪くて観察できていないのかな、と楽観的に考えることもありますが、やはり少ないようです。悩んでいた時、チョウが食草を見分けるしくみを探るラボの廣﨑さんがお昼休みに近所を散歩していることを知りました。そこで、庭のお手入れも重要だけれど、BRHの周辺にどんなチョウや植物が暮らしているのかを知ることも大切だと思い、ついていくことにしました。BRH周辺は住宅街で、道や公園、各家の軒先にさまざまな植物が植えてあります。いざ出発し歩くとチョウを何度も見かけました。観察したチョウは、モンシロチョウが一番多く、ナミアゲハやアオスジアゲハ、シジミチョウなど。お昼の暑い時間帯でしたが、他にもカナブン、カモなどたくさんの生きものを観察することができました。住宅街を抜け芥川に到着し、心地よい風を受けながらサンドイッチを食べました。いつものお昼ご飯より断然美味しかったです。散歩後は、BRH周辺にチョウがたくさんいることを知って少し安心し、庭のお手入れに精を出すことにしました。散歩も続けたいと思います。

食草園を初めて10年。小さいお庭ですし、4階の屋上にポツンとあり、地続きではありません。最近では生態系ピラミッドがかたよりつつあるように思えます。経験豊富な庭師ならどうするのでしょうか。お手入れメンバーと話し合いながらよりよいチョウの庭にしていきたいと思います。詳しい方もそうでない方も、食草園についてスタッフと語り合いませんか。少し先になりますが、10月の実験室見学ツアーは食草園に入ることができますのでぜひお越しください。

高槻お散歩の時の写真

花の名前はわかりませんが、元気いっぱいに咲いていました。

食草園にも生えているカラムシを発見。

カモのつがいでしょうか。餌を探しているようでした。

[ 有馬えり奈 ]

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