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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【ネットで研究館へ】

2012年5月15日

平川美夏

生命誌研究館は、生命誌を専門に研究している世界中にたった一つの研究館です。どんなところかのぞいてみたくなりませんか。もちろん展示ホールは、開館日には見ていただけますし、年3回の実験室見学ツアーでは、ラボも公開します。でも、なかなか高槻まで足を運ぶ機会はないという方も多いと思います。そこでホームページが研究館とみなさんをつなぐ役目をするのです。

生命誌研究館ホームページの「語り合う」のコーナーでは、「中村桂子のちょっと一言」「ラボ日記」「表現スタッフ日記」と研究館の日常を館員それぞれが語っています。ホームページのデザインをあらためるとき、そんな私たちの日々を身近に感じて、研究館に知り合いを訪ねたような気持ちになってもらえたらいいなと考えました。そして実際に、研究館の建物をイメージしたページをつくってみました。もちろん研究館そのものの構造ではありませんが、見取り図の部屋のなかに、館員も来館者もいっしょになって、研究館で過ごしている情景を描きました。イラストレータの田端さんには、実際に館内をめぐって、ラボのメンバーが研究する姿や、ガイドツアーの様子なども見てもらって、研究館のとある1日をイメージしてもらっています。ホーム—ページからそれぞれの部屋をクリックして選ぶとラボや図書館(季刊生命誌)や展示へ、もちろん表現セクターにも来ていただけます。左メニューには扉があって、部屋に入ったような演出をしてみました。そしてどの部屋にも人がいて、生命誌を考えたり、語り合ったりしています。もしかしたらこれは、わたしたちの理想というか、こうありたいという幻想であるかもしれません。でも、こういう研究館をホームページを訪ねてくださる皆さんと一緒に作っていけたらと思っています。

ホームページを見直す作業は、なかなか大変でした。研究館は来年20周年を迎えますが蓄積してきた情報はかなりの量になりました。でも、研究館に来て1年の私にとっては、生命誌研究館を内側から見直すよい経験になりました。そして、研究館のかたちとそれを支える館員の仲間がいっそう好きになりました。こんな気持ちも一緒に届けられるとうれしいです。

[ 平川美夏 ]

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