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表現スタッフ日記

展示季刊「生命誌」を企画・制作する「表現を通して生きものを考えるセクター」のスタッフが、日頃に思うことや展示のメイキング裏話を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【心に届ける】

1999年12月1日

 骨の展示を無事オープンできたので6日間程お休みを頂いて青森に行ってきました。
 しかし、悲しいかな温泉に浸かりながらも、次の光合成の展示に備えて「おっこれは光合成細菌!?」などと思ったりしてしまいました。
 今回の旅行のメインは「白神山地」。骨骨ロックのごとくすでに森は枯れていたのですが、憧れのブナ森に行ってきました。高校生の時に習った、遷移の最終ステージの森。呪文のように唱えて覚えた樹の名前は何だったけ?などと思いながら河にそって歩きました。ブナの森はいろんな色があって、いろんな樹があって、何ともやさしくあたたかでした。(もちろん自然の厳しさはわかっています。)高校生の時、このブナ森を見ながら学ぶことができたなら、もっと遷移の意味が私の心に届いたのになあと思いました。
 科学を難しい言葉や文章でわかった様な気持ちになるのではなく、皆さんの心の奥に届けられるといいなと私はいつも思います。それにはどうしたらいいのか、展示も本物をできる限り置けばいいのでしょうか?でも、私は天の邪鬼なので、「本物でインパクトを与えるのはもうやっている人がいるから、私は何か別の方向でクリアーしたい。」そうやっていつも頭を悩ませ、花、藻類、DNAの映像、骨と題材をかえ表現し、4年が経とうとしています。そして最近ようやくぼんやりとどうやればいいのか、わかってきた気がします。研究者が明らかにした事実は面白い、これは変わりません。その事実をどうやって一緒に表現する人達までリレーするか、が勝負なのです。当り前ですが、これに尽きる!上手にリレーすれば後は勝手に「研究者の明らかにした事実の面白さ」がその人を虜にしてくれるのです。虜になった人から生まれるものは面白いので、きっと来館者の方まで面白さがリレーできるのではないでしょうか。私は光合成の展示、DNAって何?part IIをそんなことを考えながら創って行きたいと思います。全然ナンセンス!と思う方はご意見を。
[工藤光子]

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