ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

バックナンバー

「生命誌」X「遺伝学」合同シンポジウム

2018年5月1日

橋本 主税

5月19日(土曜日)に、静岡県三島市から国立遺伝学研究所が生命誌研究館にやって来ます。遺伝学とは、品種改良などで古来我々の生活に密着しており、またメンデルの法則に代表されるように生命現象を解明する方法論として強力な威力を発揮する論理体系でもあります。もともとは掛け合わせ実験から子孫に出現する特異な表現型を解析することから始まったのですが、現代では技術的な発展もめまぐるしく、「古典遺伝学」の発想を大きく超えた「新しい遺伝学」として、本来では遺伝学の方法論を用いることのできなかったような生物種にまでその枠組みを広げています。

生命誌とは、生きもの(あるいは生命現象)とは何かを問う論理体系です。論理と言うからには、実験による証明に限ることなく、数理のロジックや思想・哲学の論理構成をも包含します。「生命の叙事詩」とも言える体系の確立を目的として私たち生命誌研究館では論理的思考を日々続けております。生命誌を構成する論理のひとつにはもちろん遺伝学的思考も存在します。遺伝学とは、ゲノムの存在を生き生きと動的に見せてくれる有効な方法論のひとつであり、遺伝学なくして現代生物学の成立はあり得ません。

今回は新しい試みとして、遺伝学と生命誌がどのように協調できるのかについて考えます。まずは、最新の遺伝学の成果をご紹介いただき、その後に生命誌的遺伝学の考え方がいかにして構築しうるのか皆様とともに議論を深めたいと思っております。梅雨入り前の土曜日のひとときを脳の運動にお使いになりませんか?

[ カエルとイモリのかたち作りを探るラボ 橋本 主税 ]

ラボ日記最新号へ

close

Javascriptをオフにしている方はブラウザの「閉じる」ボタンでウインドウを閉じてください。