ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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研究者レクチャーと冬支度

2015年10月1日

吉澤 靖貴

先月の第三土曜日の19日に初めて研究員レクチャーを担当させてもらいました。シルバーウィーク初日とあってか、自分の予想より多くの方に来て頂きました。「ナミアゲハの幼虫はどのようにして食草を見分けるのか?」というタイトルで、幼虫の電気生理学の結果を交えて、幼虫の食草選択を知る意義や、今考えている仮説など喋らせてもらいました。皆さんの反応を見る限り難しかったのだろうと思います。ただ、そもそも研究は難しいものです。誰の研究員レクチャーでも良いのですが、内容が難しくとも興味が持てる内容であれば懲りずにもう一度参加してみるのも良いと思います。するめいかのように噛めば噛むほど楽しさがわかってくる、それが研究の醍醐味だからです。

ところで、秋の連休も終わり朝晩は随分と冷え込んできました。チョウが飛ばない季節でも、生き物を使った実験が出来るのは、研究室内で累代飼育する環境が整っているからなのですが、アゲハチョウは近親交配に弱い昆虫です。本格的に寒くなる前に十分な数の新しい遺伝子を持った個体を外から導入することで、近交弱勢を防ぎつつ交配を行い、実験材料を確保する必要があります。去年は、アゲハチョウが採集できなくなった途端、卵が孵化しなくなるというピンチに陥りました。近親交配が続いたことも原因の一つの可能性があるので、今年は同じ失敗を繰り返さないよう念入りに準備をするつもりです。

[ チョウが食草を見分けるしくみを探るラボ 吉澤 靖貴 ]

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