ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。月二回、スタッフが交替で更新しています。

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ふたごの猫じゃらし

2015年8月3日

秋山-小田康子

帰宅途中に空き地の傍らで、こんな猫じゃらしを見つけました。写真で分かりますか? 二股になっています。

数年前に、こんなふたご(?)が群生しているのを見つけて、明日、通るときに写真を撮ろう!と思っていたら、次の日、すっかり刈り取られてしまったことがありました。それ以来、また見つけたら今度こそ、と思っていたのが、やっと実現しました。ネットでサーチするとこのような写真がいくつか見つかりますので、意外と珍しくないのでしょうか。今回は1本だけでしたが、以前見つけたときはその集団の多くのものがふたごでしたので、ふたごになる、ならないは遺伝子で決まっているのかも知れません。ちょっと、わくわくします。

私たちのグループで研究に使っているオオヒメグモでもふたご胚ができることがあります。1匹のクモになるはずの1つの卵が、何かのひょうしに体を2つ作ってしまうのです。このような現象は脊椎動物でもよく知られていますが、これって、すごくないですか? グループのボスの小田さんが例えによく使うのは、甲子園の応援などに使われる人文字です。観客席に座っている応援団が様々な色のボードを掲げて1つの大きな絵や文字を作ることがあります。この時もし練習もしていないのに今日は2つに分かれていつもと同じ文字を2個作ろうと言われたらどうでしょうか? 瞬時に対応するのは非常に難しいことが想像できます。クモの体をつくる細胞たちはこのようなことをやってのけているのです。どうやって全体の様子を把握して自分が何になるべきかを知るのか、それとも隣の様子が分かれば大丈夫なのか、もしそうなら端っこが重要ということ?? いつもと違う事態を解析することで、正常な状態の仕組みが分かるかも知れません。

[ ハエとクモ、そしてヒトの祖先を知ろうラボ 秋山-小田康子 ]

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