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ラボ日記

研究セクターのスタッフが、日常で思ったことや実験の現場の様子を紹介します。
月二回、スタッフが交替で更新しています。

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【二月は逃げる。】

宇戸口愛
 小学校3年のときの担任の先生に、何度も聞かされた言葉があります。
『1月は行く、2月は逃げる、3月は去る。』
 どういう話の流れで言われていたのかはほとんど覚えていませんが、おそらく、「ぼーっとしてると3学期はあっという間に過ぎていくよ〜」というような意味合いの話だったのだと思います。
 気がつけば、2007年ももう2ヵ月以上が経過しました。年末からなにかと忙しく、帰省もゆっくりできずに帰って来て、BRHセミナー、就職活動とばたばたする日々が続いた為、私の感覚としては、まだいつ年をまたいだのかさえわからないほどです。季節の感覚も12月頃から止まっていて、なぜ近頃外の景色や風のにおいが春めいてきているのか、体が理解できていない状態です。
 人間(私)が忙しくて日が経つのも忘れて暮らしていても、時は過ぎ、季節は刻々と進んでいるんだなぁとつくづく思います。すごいぞ、地球。
 年が明けてからすぐ、私たちのラボに豊橋技術科学大学から、榎並由希子さんという学部4年生の研修生がやって来ました。彼女は鹿児島出身で、私がふるさとを離れはるばる大阪のBRHにやってきて、2人目の記念すべき九州人となり、最初かなり嬉かったのを覚えています。山田さんと私と榎並さん。学生3人で机を並べて、なんとなくにぎやかで楽しい日々を過ごす事ができました。
 しかし、6週間という研修プログラムをあっという間に終え、気づけば彼女は豊橋に帰ってしまっていました。ひとり減って、ラボは元の人数に戻っただけなのですが、なんだか前にも増してラボが寂しく感じました。
 間もなく卒業のシーズンでもあります。うちのラボからも先輩の山田さんが博士課程前期を修了し、去って行かれます。その為、今月一杯でまたひとりメンバーが減ってしまいます。たったひとりのラボの先輩が巣立って行かれるのは、おめでたく喜ばしい反面、とてもとても寂しいです。
 大事な先輩が出て行かれるまでの、あと残された1ヵ月を、少しでもたくさん、みんなで楽しく有意義に過ごしたいなぁと思っています。
 目先の忙しさにとらわれているうちに、あっという間に時は過ぎ、年が明けて2ヵ月、ひとりの研修生が研修プログラムを終え、唯一の先輩が修論を終え、花粉症の季節までもがやってきていました。
 1月は行き、2月は逃げていきました。3月も結局何もせず去っていった・・・という事のないように、この1年の総まとめと、4月からの最終学年としての下準備も兼ねて、ちょっと気合いを入れて、これからしっかり頑張りたいと思います!


[昆虫と植物の共進化ラボ 宇戸口愛]

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