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中村桂子のちょっと一言

館長の中村桂子が、その時思うことを書き込むページです。月二回のペースで、1998年5月から更新を続けています。

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【“それ行けー”と大声で】

2006.7.3 

中村桂子館長
 先回、ウォーキングについて書きましたら、いろいろ反応をいただきました。ウォーキングはいいものですよというお誘いが多かったですね。心がけなくてはと思いながら今のところスポーツは専ら観戦です。今これを書いている時点は、サッカー・ワールドカップで日本がクロアチアと引き分け、ブラジル戦を待っているところ。日本中が総評論家になっており、私もその中に入りこんでいます。サッカーは、自分でやったことがないので、Jリーグのどこかのチームをひいきにするというサッカーファンではないのですが、さすがにワールドカップ、一人一人の選手の能力が高く、しろうとでも面白いと思います。
 実は吉永小百合さんが大のラグビーファン。とくに出身校の早大のラグビー部の応援では、大声で“それ行けー”“バカー”などと普段の吉永さんのイメージからは考えられない言葉を吐くというので有名ですし、御本人もそれは認めるところです。サッカーもそういうスポーツですね。柳沢がゴールに失敗すれば、“バカー”と怒鳴ってしまいます。吉永さんだってそうなんだという変な安心感から、テレビの前で大声を出していました。「フォーメーションはよかったんですが」などと言っている解説者も、ついでにののしることも忘れずに。
 その前はフレンチオープンのテニスでした。こちらは、コーナーを狙った球がはずれるとフ−ッと溜息が出ますが、“バカー”とはなりません。でも女子決勝では、ベルギーのファンがウェーブをやっていてびっくりしました。テニスの観客席は息を詰めて、物音一つしないという状態にならないと試合は始まらないものなのに。時代の流れはスポーツの性質も少しづつ変えていくものなのでしょうか。
 それはともかく、応援があまりはしたなくならないですむような、みごとなブラジル戦を期待しています(これが出る時には結果がわかっているのですが)。
 
 
 【中村桂子】


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