館長中村桂子からのご挨拶:2008年
ごあいさつ:2008年
「ようこそBRHへ」
 「生きものはつながりの中に」。これは小学校六年生の国語の教科書(光村図書)に書いている文の題です。進化、発生、遺伝などの生命現象はすべて、時間のつながりを示しています。その結果、すべての生命体は空間的な関わり合いを持ちます。つまり、生きものは時間と関係の中にあるわけです。しかも、このつながりは常に変化しています。変化をしながらつながっている存在を生み出す基本が知りたい。それが生命誌研究です。実際に基本を探し出すのは難しく、身のまわりの生きものたちをよく見つめ、科学の方法で基本を少しづつ解き明かしています。息の長い話です。
 一方、国語の教科書は、小学生がみごとに読みこなし、生きものの本質がつながりの中にあることを理解してくれています。私が今ここにいるのは、お父さん、お母さんはもちろんのこと、おじいさん、おばあさん、更に遠い祖先があってのことだと気づき、おばあさんに優しくなれたという手紙をくれた子がいます。豚肉やホウレンソウが、体の中で一度分解された後、自分の体をつくる材料になるという事実から、他の生きものたちとの共通性を実感したと話してくれた子もいます。私たちも生きもの。学問としての理解は難しいけれど、日常の中でつながりを感じることは誰にもでき、それが大切なのです。そんな日常の話をどんどんホームページに書きこんで下さい。また館を訪ね、私たちのメッセージを受け止めて下さるとありがたく思います。

(2008年5月1日 JT生命誌研究館館長 中村桂子)
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